シリーズ「輝いている会員の姿」 山形支部 梅津 真由美さん

「今出来ることを楽しむ」
私は13歳の時に筋ジストロフィーと診断されました。最初は肢帯型と言われましたが、後に遺伝子検査の結果、顔面肩甲上腕型と診断されました。10年位前から徐々に車椅子を使うようになり、6年前に転倒し足を骨折したことを機に完全に車椅子生活となりました。
今では車椅子は私の体の一部となり、欠かせないものになっていますが、以前は車椅子を使う事にマイナスなイメージを持っていて、自由に動けなくなる、行動範囲が狭まる、色々諦めなければいけなくなると思い込んでいました。そのため、実際に車椅子を使うようになってから、やりたい事があっても「車椅子だし無理だろう…」と諦めることが多くなっていました。
しかし、数年前に偶然目にした『空飛ぶ車いす 見たことありますか』という番組を観た事がきっかけで私の考えが変わりました。筋ジストロフィー患者として世界初となる、車椅子によるパラグライダーのフライトに挑戦した様子を放送したもので、車椅子ユーザーがパラグライダーで空を飛べるとは全く想像していなかったため、とても衝撃を受けました。パラグライダーを楽しんでいる姿を見て、私にも出来るかも、やってみたいと思うようになりました。幸運なことに、そのパラグライダーが出来る場所が私の住む山形県だったこともあり、一度見学に行ってみる事にしました。実際に一般の方が飛んでいる様子を見て、ますます飛びたいという気持ちが強くなり、インストラクターの方と相談した結果、私は首の筋力が弱いので、首を保護するためのネックガードを装着すればフライト可能という事で、飛べることになりました。
表紙の写真は4年前に初めて飛んだ時のものです。フライト時間は5分程度で、空から見る景色は壮大で風も気持ち良く、とても感動しました。5分はあっという間で、もっと飛んでいたかったです。パラグライダー専用車いすでのフライトは4~11月まで可能ですが、私としては雲海を見ることが出来る秋のフライトがお勧めです。ただし、誰でも飛べるという訳では無く、主治医の診断書を提出し、インストラクターの方がフライト可能と判断した場合に限るため、希望に添えない場合もあるそうです。
この経験を機に、「車椅子だし無理だろう…」と決めつけて諦めるのではなく、チャンスがあるのであれば、やりたい事をやってみようと思うようになりました。
私たちの病気は進行していく病気です。今出来ている事がいつ出来なくなるか分からないし、動けなくなる未来を想像する事は辛く不安でもあります。今後出来なくなる事が確実に増えていくと思いますが、後悔しないためにも、今出来ることを楽しもうと思っています。もちろん、そのためには家族や友人、周囲の支えてくれる人たちの協力があってのことだと思うので、感謝の気持ちを忘れずに、『今出来ることを楽しむ』をモットーに日々を過ごしていきたいと思います。