理事長挨拶
一般社団法人 日本筋ジストロフィー協会代表理事 竹田 保
この度、2022年6月より貝谷前理事長および理事の皆様のご推挙で理事長に就任することになりました竹田です。
前理事長は、この間12年間に渡り協会を率先して指導運営され、情報収集、遺伝子登録、寄付金など多くの功績を残されてきました。
1964年から半世紀以上の歴史があり、会員1500名余を擁する、日本筋ジストロフィー協会の理事長の重責を任され、大変不安に感じております。
しかし、貝谷前理事長、矢澤前副理事長は退任後も上級顧問とし協会活動に携わっていただくこととなり、また副理事長として、池上理事、大島理事、福江理事にサポートしていただけることになりましたので、大変こころ強い気持ちでおります。
理事の方々をはじめ会員の皆様のご協力を得まして、理事長の重責を果たしていきたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
私が日本筋ジストロフィー協会にかかわるようになったのは、40年以上も前のことですが、朝日新聞厚生文化事業団様から協会が電動車いすの寄贈を受け、全国の会員に配分することとなり、北海道地方本部から連絡をいただき電動車いすの寄贈を受けたことで活動範囲が拡がったことがきっかけだったと思います。
当時、実家で就職活動をしていましたが、活動範囲が拡がったことで、チャレンジすること、つながることが出来るようになりました。その後、施設生活の経験を経て、プログラマーとして働き、地域で生活していましたが、知人から協会のボランティアとして活動に関わって欲しいと連絡を受けて参加するようになりました。
筋萎縮症患者を取り巻く環境は、医療、福祉ともに変革を迎えています。協会会報誌の『一日も早く』に表されていますが、病因の究明と治療方法の確立、このための研究者との協力体制、筋ジス病棟の整備など難病対策において、先駆的な役割を果たしてきましたが、更なるQOL向上と生きていくことが楽しくなる、会員が希望をもって生活して行けるように、ニーズが多様化する中、協会としても、従来の活動を基盤としながら、より、会員ニーズに寄り添った活動が求められています。
筋ジス病棟の医療と生活面での充実、筋ジス病棟と在宅支援の連携、ケアラーとし在宅介護を担う会員家族の環境改善、会員個々のエンパワーメントの向上など取り組む課題は山積していますが、解決に向けて取り組んでいきたいと思っています。
協会活動を実行していくためには、多くの皆様との連帯が重要だと考えます。そのためにも新規会員、資金の確保など早急に取り組んで、協会がより一層発展して行けるように努力したいと思っています。
皆様の率直なご意見とご支援を心からお願い申し上げ、就任の挨拶とさせて頂きます。
2024年1月