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筋ジス病棟における療養介護への取り組みについて

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関係者 各位

筋ジス病棟における療養介護への取り組みについて

一般社団法人 日本筋ジストロフィー協会 代表理事 貝谷 久宣

 

 先日、マスコミに筋ジストロフィー患者の療養が取り上げられたことにより、SNS上で大きな反響を呼び、様々な不安をいだかれた方も多いかと思います。

 筋ジス病棟における療養介護に関しては、当協会としては、全国の筋ジストロフィー25病棟に対して実態調査活動(*)や筋ジストロフィー入院患者の地域移行に関する実態調査協力(**)を行い、入所者のQOLの向上を目指して、国に対して以下のような要望を行ってきました。

(1)病棟の人員配置基準を見直し、看護師・療法士・療養介助員・指導員等、全職種職員の労働環境を整えることにより、入所者が安心して人間らしい療養生活が送れるようにすること。

(2)療養介護病棟は今後ともセーフティネットとしての位置づけで、地域からの受入を可能にし、既存の入所者の意向を尊重し、患者の適性と心身の状況に合わせて、病棟での療養生活が維持継続できるよう、個別に適した支援を行うこと。

(3)無理のない地域移行が実現できるよう、地域移行に関わる一連の支援を体系化し、病棟職員の業務として算定、評価すること。

 

 今回発表された調査結果は、入所者によるQOLの向上を求める強いメッセージと受け止め、私たちは引き続き上記の要望に沿った活動を続けて参ります。

 医学の進歩により筋ジストロフィーは治療可能な病気となってきました。専門的な医療および看護を受けられる病棟の役割はますます重要となっています。地域移行後もその重要性は変わりません。また、昨年来のコロナ禍の中、病棟スタッフは入所者の命を守るため激務の中、献身的な療養看護を続けて来られました。あらためて感謝申し上げます。

 当協会は、今後とも患者と家族の会として、地域移行を希望する患者、病棟での生活継続を希望する患者など様々な立場の方を総合的に支援する方向で活動を続けて参ります。関係者各位の引き続きのご理解とご指導を賜りますようお願い申し上げます。

 

*国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター 精神・神経疾患研究開発費
「筋ジストロフィーの臨床開発促進を目的とした臨床研究」班 日本筋ジストロフィー協会
「筋ジスベッドのある療養介護病棟の実態と生活状況に関するアンケート調査」

**令和2年度 厚生労働省 障害者総合福祉推進事業
国立病院機構が運営する病院の療養介護(筋ジストロフィー病棟)利用者の地域移行に関する実態調査

 

 令和3年11月3日